2018年03月01日
いきなり愛と誠 の巻
愛は平和ではない
愛は戦いである
武器のかわりが誠実(まこと)であるだけで
それは地上における
もっともはげしいきびしい みずからをすててかからねばならない戦いである―
わが子よ この事を覚えておきなさい
冒頭からなんだかわけわからないことを書き出す。
これは、インド元首相ネルーが娘に送ったとされる手紙の1節なのであるが、
実はもっとこれを有名にしたものがある。
それが1973年に少年マガジンで連載の始まった
「愛と誠」の最初の1ページめにこの手紙の1節が描かれ、
物語が始まったのである。
梶原一騎・原作 ながやす巧・画

何故、いきなりこんな話を?
なんだか最近、昔のことをよく想い出す。
中学、高校の同窓会の準備をしているせいかもしれない。
あの頃のことをよく考えるからかな。
この漫画、実はマガジンで連載されているときはあまり見なかった。
コミックスの4巻が出た頃、本屋さんに1巻から4巻まで並んでおり、
それを4冊買って、それからはまった。
16巻最終巻まで買い続けた。
今でも実家にとってある。
高校生の頃、漫画研究会を創設した頃、この漫画(劇画)にはまっていた私は
文化祭に漫研で出展した際に、
愛と誠の絵を描き、販売していた。
これが飛ぶように売れた。
我ながら本当に似ていた。上手かった。
墨で描くモノクロの漫画も似ていたが、
コミックスの表紙の水彩画まで真似て描いた。
ストーリーは、Wiki等で調べてもらえれば出てくるので
ここでは割愛するけれど、
映画化もされたし、テレビドラマ化もされた。
もちろん映画も観に行った。
続編まで観た。
高原由紀役の多岐川祐美がメチャクチャきれいで、驚いた。
高原由紀のような「裏番」の存在になんだかすごく憧れた。
いつもは暴力なんて・・・・・てな顔をしている深窓の令嬢然として
その実は、
といった裏と表がある人になんだかゾクゾクした。
自分は表ばっかりの単純な奴だったからかもしれない。
その頃はやり出した劇画の先駆けであった。
巻が増すごとに画調は迫力を増し、
一つの絵にかける時間はどれほどか、と思うほどであった。
話もどんどんと普通の高校生活から離れ、
果ては政府の汚職事件にまで発展していった。
でも、根底に流れるのはいつでも冒頭のこの1節であったのは
タイトルから読み取れるように
「愛」と「誠」であったことに間違いはなかった。
そんな熱い時代だった。

Posted by みなと at 11:02│Comments(0)
│懐かし話
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