2018年06月04日

ウォッチ回顧録~その⑥ の巻


 時計業界の常として(もしかしたらSEIKOだけかも?)
新型 というのと、リファレンス追加 というのがある。

新型 というのは、ケース、文字板、バンド全て新規にデザインを起こし、
作るモデルのこと。

リファレンス追加 というのは、既にあるケースに文字板だけ変える
(色追加とか、デザイン追加とか)モデルのこと。

LUKIAも半年くらいは、このリファレンス追加で過ごしていた。
しかし、何となく売れ行きが下がってきた頃
新規の「セカンド・バージョン」の企画を起こそう ということが決まった。

企画の女性の一人が、ある雑誌の切抜きを持ってきた。

「こんなカッコいい女性がイメージなんです。」

それは、女性カメラマンを紹介したグラビアで、
颯爽と現場で一眼レフカメラを構えた女性の記事だった。

ウォッチ回顧録~その⑥ の巻
(だいぶ違うけど、カメラマンの女性 ということはわかってもらえる?)

「こういうハードな現場でも使える1st.モデルよりももっと辛口なウォッチ・・・」

コンセプトはこれに決まった。
それから、それに合うデザインはどんな感じか・・・・・・?

ハードなイメージというと、男性もので言うと
ダイバーウォッチ?
クロノグラフ? タキメーター?
スピードマスター?

ウォッチ回顧録~その⑥ の巻

かなり本格的なウォッチだ。

またまた何度もグルインでターゲット女性達にインタビューを繰り返した。
その中の発話に
「パキッとした感じ」
「平らな・・・・・」
「ひたっとした・・・・・」
といったワードが出てきていた。

それをどうデザインで表せばよいのか・・・・・?????

その当時の絵(スケッチ)を再現してみた。
(きゃあ~~~~!! へったくそーーーっ!!)
(1分で描いたんだから、許して・・・)

ウォッチ回顧録~その⑥ の巻

かなりダイバーウォッチに近い。
スポーティー感を出すために、ベゼルの上に刻印を入れ、
ベゼルは回さないんだけれど、ファセットカットがしてある。

この方向でいくかな~?
と企画者、デザイナーも皆、思い始めた頃、
またまた「どっひゃーーーーっ!!」となることが起きた。

ホント現実は小説よりも面白い・・・・・・・・

(つづく)


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